F1 2022 第11戦オーストリアGP 決勝

レースレポート

スプリントの結果

やはり大きな動きの無かったスプリント。そんな中、予選の失敗を大きく取り戻したペレス。Q2最後のアタックでトラックリミット違反の疑いがかけられ、何と審議は予選後となりました。えっ??って感じでしたが、審議結果もえっ??になってしまいました。Q2はトラックリミット違反でタイム抹消・・・更に、Q3で出した全てのタイムも抹消で、結局予選13位となってしまいました。
スプリントでは後方から怒涛の追い上げで、8ポジションアップの5位フィニッシュで4ポイント獲得し、決勝を5番手からスタートできます。映像にはあまり映りませんでしたが、派手にポジションアップしましたね。

逆にスプリントで損をしたのは、アルファタウリの2台。ガスリーは10番グリッドからスタートしたものの、直後に左リアがハミルトンの右フロントに接触し、一瞬宙を舞ってしまいました。それで大きく出遅れ、マシンにもダメージを負ってペースが上がらず、結果15位に甘んじました。ガスリーはスプリントとの相性が悪いですねー。ほとんど何かをやらかしている気がします。
そして14番グリッドの角田裕毅に関しては、事故や大きなミスがあった訳ではありませんが、謎の失速(本人はクルマのどこかがおかしいと感じている)で全くペースが上がらず、ズルズルと下がっていく展開で17位まで落ちてしまいました。セッティングも決まっていないようで、決勝レースでの挽回も難しそうですねー。

アロンソはマシントラブルでスプリントのフォーメーションラップをスタートできず、ピットガレージに押し戻されました。その後出走することはできず、リタイアでした。これで決勝は最後尾スタートとなります。スプリントでは毎回スタート直後のプッシュで会場を沸かせるアロンソですから、ここでもすごい走りを見せて欲しかったですねー、残念!

周冠宇はフォーメーションラップ終わりかけの最終コーナーでマシンがスローダウンしてストップ!エンジンがシャットダウンされた雰囲気でした。エクストラフォーメーションラップ実施の原因となってしまいました。何とかマシンの再起動に成功し、走らせ始めましたが時既に遅し。エクストラフォーメーションラップ中に隊列に戻ることはできず、最後尾スタートが決定してしまいました。
しかし、13番手まで挽回してスプリントを終えたのは、評価高そうです。

決勝のスターティンググリッドは

1.フェルスタッペン
2.ルクレール
3.サインツ
4.ラッセル
5.ペレス
6.オコン
7.マグヌッセン
8.ハミルトン
9.シューマッハ
10.ノリス
11.リカルド
12.ストロール
13.周冠宇
14.ガスリー
15.アルボン
16.角田裕毅
17.ラティフィ
18.ベッテル
19.アロンソ
PIT.ボッタス

スタート!

周冠宇、角田裕毅、ベッテル、アロンソがハードタイヤ、その他はミディアムタイヤでスタートです。

フェルスタッペンは盤石のスタートでトップを維持。2番手ルクレールも落ち着いたスタート。3番手サインツが4番手ラッセルに抜かれかけるも、耐えて3番手キープ!今度は5番手ペレスが4番手ラッセルにオーバーテイクを仕掛けますが接触しコースアウト、最後尾に沈みます。ペレスはピットインしてハードタイヤに交換。とりあえずタイヤ交換義務を消化しました。

トップのフェルスタッペンに対し、2番手ルクレールは引き離されず1秒以内でついていきます。その後ろ3番手サインツ、4番手ラッセル、5番手オコンと続いて行きます。

10周目、ルクレールがターン3でフェルスタッペンに襲い掛かる!フェルスタッペンは何とか耐える!これは厳しい!

12周目、ルクレールがフェルスタッペンをオーバーテイク!トップに躍り出ました!

13周目、フェルスタッペンがピットイン!ハードタイヤに交換です。これはおそらく2ストップ戦略でしょう。暫定8番手でコースに戻ります。

順調に追い上げるフェルスタッペンは20周目にはトップルクレールとの差が20秒を切りました。ピットストップ1回分以内です。

25周目、8番手争いで5台のマシンがやりあう大バトル!マグヌッセン、ノリス、アロンソ、ミック、リカルドが抜きつ抜かれつのすごい戦いでした!

26周目、ペレスがリタイア。1周目のクラッシュでマシンにダメージがあったようですね。全くペースの上がらないまま無駄にマシンを消耗しても仕方ないという判断でしょう。
ルクレールがピットインしてハードタイヤに交換!一旦フェルスタッペンがルクレールより前の2番手に浮上しました!

27周目、サインツがピットイン、ハードタイヤに交換しました!4番手でコースに戻ります。

32周目、暫定トップを走っているフェルスタッペンに、ピットインで一旦後ろに下がっていたルクレールがグイグイ迫る!ターン3でルクレールがフェルスタッペンをオーバーテイクし再びトップへ!フェラーリのレースペースがかなり良さそうですねー。

36周目、フェルスタッペンが2回目のピットイン!再びハードタイヤに交換!ズルズルとラップタイムが落ちている中でのピットインで、戦略的ではなく仕方なくピットインしたように見えました。

49周目、ルクレールが2回目のピットイン!1ストップでフェルスタッペンから逃げ切る戦略かと思いましたが、違いましたね。

50周目、サインツが2回目のピットイン!同じくハードタイヤに交換!

一旦後ろに下がっていたルクレールが、フェルスタッペンより13周若いタイヤでどんどん追い上げて、53周目にターン3の先でルクレールが前に出てトップに!DRS検知ポイントで一瞬ルクレールを前に出し、DRSの権利を取ってターン3にアプローチし、クロスラインで抜かれた後にDRSを使って抜き返そうとしたフェルスタッペンでしたが、それが分かっていたルクレールもうまいブロックラインを取り、ターン4までに抜き返すことはさせませんでした。しかし、あの一瞬でそこまで高度なバトルをするとは、この2人やはり只者ではないですね!
このレースでルクレールはフェルスタッペンを3度目のオーバーテイク!第1スティントをフェルスタッペンは13周までしか走れず、ルクレールは26周まで引っ張った結果が、最後まで効き続けましたね。

57周目、フェルスタッペンにあと1秒に迫っていたサインツがエンジンブロー!炎の上がる自分のマシンを傍目にがっくりうなだれるサインツ・・・

バーチャルセーフティーカーが入り、トップルクレール、2番手フェルスタッペンが同時ピットイン!
タイヤ的に不利な状況にあったフェルスタッペンが息を吹き返すか?それともルクレールが返り討ちをくらわせるのか!?

67周目、危なげなくリードを保っているように見えたルクレールでしたが、トラブルの兆候です。何とスロットルペダルを戻しても完全に戻り切らない、つまり完全なアクセルオフができない状態のようです!これは厳しいか!?

フィニッシュ!

手負いのマシンを何とかコントロールし、ルクレールがトップチェッカーを受けました!レースを完全に支配していただけに、もしリタイアなら目も当てられない状況だったでしょう。不運続きだったルクレールに流れが戻ってくるか!?
表彰台ではフェルスタッペンとじゃれ合ってました。

リザルトはこちら!

最後にトラブルを抱えながらも何とかトップをキープしたルクレールでした。フェルスタッペンはなす術無しの完敗でしたね。フェラーリとレッドブルでタイヤのデグラデーションに大きな差があり、常時フェラーリが支配したレースでした。それだけに、サインツの炎上はとても痛かったですね。
メルセデスもいよいよ安定してきました。ハミルトンが3位表彰台、4位にラッセルが続き、巻き返しの地盤がようやく固まったくらいでしょうか。これからどこまで積み上げて行けるか期待しましょう!

そして、今回注目すべきはハース。しかもミス・クラッシュの多かったミック・シューマッハが、ここへ来て覚醒したかのような走り。先輩マグヌッセンを上回る6位フィニッシュでした。ジュニアカテゴリーで走っていた時も、各カテゴリーで2年目にチャンピオンや上位を獲得してきたミック。F1でも同様のアプローチで成長していけるのか!?今シーズン残り半分のレースも楽しみなドライバーですね。ファンにも認められ、初のドライバーオブザデイを獲得しました!
獲得を知らされたミックの喜びの表情はこちら!

オーストリアGPレース後のランキングです。

優勝したルクレールが、リタイアのペレスと入れ替わり再び2番手に浮上!フェルスタッペンとの差は38ポイントです。残りレース数とフェラーリの今の強さを考えると、まだまだ逆転可能なポイント差です。今シーズンを盛り上げるためにも、まだまだ活躍してもらいましょう!
この上位10位以内にガスリーや角田選手の名前が見られると嬉しいんですけどねー。なかなかアップデートのないアルファタウリのマシンではちょっと厳しそうですが、次戦フランスGPではアップデートを入れるとの噂です。効果的なアップデートで再び中団トップ争いに食い込んで欲しいですね!

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